相続対策が引き起こす大きな問題が空き家問題と間違った相続対策
自社の利益を優先する業者や、相続のことをよく理解していない業者による相続対策のススメの餌食にならないでください。本来、相続対策とは、配偶者などに先立たれ、不安を抱えている相続人を守るために行う対策です。相続対策とは、相続税が現金でスムーズに行うことができ、その後、家族兄弟などの相続によるトラブルを防ぎ、相続人の生活に不安のない現金などが手元に残るようにといった対策を行うことです。アパート・マンション経営がそのまま相続対策になるわけではありません。逆に大きな問題を抱えるケースも少なくありません。
2つのニュース記事から見る相続問題
社会問題となっている空き家問題は、相続から発生するケースが多いのは事実でしょう。しかし、以下の2つのニュースは「相続」を理解していない人たちが発生させる社会問題といえるのではないでしょうか?
日経ウェブによると「アパート空室率が急上昇 首都圏、相続税対策で建設増え」という記事には、首都圏のアパートの空室率が悪化しているのは相続対策による問題だと記されています。相続対策のためアパート経営に乗り出しても空室状態が続けば、相続対策にはなりません。また土地などの不動産の割合が現金より多い場合には、相続税や遺産分割時に大きな問題が発生します。
また、NHK NEWS WEBの、「住宅着工 相続税対策などで4か月連続増加」といった記事の中の、国土交通省によりますと、先月、全国で着工された住宅の戸数は8万2398戸で、去年の同じ月を9%上回り、4か月連続のプラスとなりました。これは、相続税対策として賃貸住宅を建てる動きが続いていることなどが主な要因です。
上記のような記事もあります。
賃貸住宅の着工数は増えても、入居者は増えない状況で、本当に相続対策になるのでしょうか? また、先程もお伝えしたように現金化しにくい賃貸物件が相続財産として、残された相続人の経済を支えるものになるのでしょうか?
東京都港区芝大門のひまわり税理士法人では、相続専門の公認会計士による相続対策のアドバイスを受けることが可能です。アパート経営などの誘いがあっても、まず、専門の公認会計士にお気軽にお尋ねください。