経営理念 その3

経営理念シリーズは、今回で最終回です。
最終回の今回は、前回の「経営理念 その2」で紹介した3つの壁について紹介します。

理解の壁

経営理念そのものを理解していないがために、行動に結びつかないことを指しています。経営理念は抽象的な表現にならざるを得ないので、何を狙っているのか、どういうことを想定しているのかをかみ砕いて伝達しないと、従業員に理解してもらえません。また、この伝達は経営者(=社長)自ら伝達する必要があります。そうしないと、経営理念に込めた熱量を理解してもらうことができないからです。
そのため、例えば年度開始の全社Kick-Off、年始挨拶、全社研修会など全員参加のイベント時に、経営者自ら経営理念を語るということが重要です。

能力の壁

経営理念を理解したからといって、全員が即行動に移ることができるかというとそうとは限りません。
経営理念は言葉通り「理念」であり考え方であるため、具体的にどういう行動をとればよいのかが分かりにくいからです。また、抽象的であるがゆえに大きく捉えれば経営理念通りに行動できている、と解釈できてしまうので、客観的に見れば経営理念に沿っていないにもかかわらず、本人はその通りに出来ていると思いがちです。
この点は、経営理念を実際の行動に落とし込んだ行動原則などを作成し、これを従業員に浸透し行動を促さなくてはなりません。行動原則は随時改訂する前提のものです。行動原則は、「具体的にこういう行動をとれば、経営理念に沿っていることになる」というものです。

行動の壁

経営理念を理解し、行動原則も浸透したので具体的にどう動けばよいかが分かっている、という状況でも、従業員が実際にそのような行動を取るかどうかは不透明です。なぜなら、行動原則にしたがって動くことにメリットを感じないと、人間は動かないからです。つまり、インセンティブが必要ということですね。
そのため、経営理念・行動原則通りに動いた人には一定の見返りを付与する必要があります。その見返りは会社によって創意工夫が行われます。最も分かりやすいのが、人事評価制度での評価に組込まれ、昇給やボーナスに反映されることです。その他にも、表彰制度を設けて表彰することや、会社のホームページなどでモデル社員として取り上げるなどがあるでしょう。

以上、経営理念を行動に結びつけるための施策を簡単に見てきました。
経営理念作りと浸透は、会社経営において非常に重要なものです。このコラムの経営理念シリーズが、お読みになっている皆様の役に立つことになれば幸いです。

ひまわり税理士法人
蓮原 亮

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